11月上旬から始まった、「イチゴ一人一苗」企画。
自分で植えたイチゴは、あくまで個人の責任で育てることになります。
しかし、まだまだ初心者で、育て方なんてまったく分からな〜い!
そんな貴方に送るイチゴの育て方・虎の巻。
これで貴方もイチゴ博士!?
イチゴを育てない人も楽しめるよう、雑学編も用意しました。
楽しんでいってくださいね♪
栽培編
水遣り:基本的には、乾いたらやること。
夏場は1日1回(多いときは2回)、冬場は2から3日に一回、それ以下でも大丈夫な時期もあります。
※イチゴ栽培は水遣りがすべてです。頑張りましょう!
肥料:11月のはじめと、2月の中ごろにやります。
つちのこでは有機肥料を使うことにするので、米ぬかあたりがお手ごろです。
※肥料のやりすぎは危険です。窒素分の多い肥料をやりすぎると、実のつきが悪くなります。
(苗を増やすつもりならそれもいいかも…?)
日光:よく当たるに越したことはありません。どんどん光に当てましょう。
病害虫
・うどん粉病
言わずと知れた病気です。葉に白いカビみたいなのが生えます。
とりあえず、肥料を少なめにすればそこそこ防げるようですよ。
・アブラムシ
これも、有名な植物の害虫ですね。成長不良を起こすばかりか、ウイルス病を媒介します。発生は夏。
・ハダニ
葉の裏に白い虫がつきます。見つけ次第、葉ごととって捨ててしまいましょう。
季節ごとの作業・ポイント
10〜11月:植え付け(定植) ポットに植わった苗を、畑、もしくはプランターや鉢などに植え付けます。 このとき、あまり深く植えすぎないようにしましょう。
12月:寒さ対策 イチゴは寒さにはそこそこ強いです(−5℃ぐらいまでは大丈夫)が、それ以上温度が下がると、さすがに耐えられません。 特につちのこの活動場所である神戸大学は、六甲おろしが吹いて寒さ倍増です。 そのため、ビニールをかぶせたり、わらを敷いたり、ついたてを作ったりして防寒します。
2月下旬:マルチング 2月の追肥後、苗の周りを黒いビニールシートで覆います。つちのこでは、わらを敷くことにします。
4月〜5月:開花・収穫 うまくいけば、花が咲き、実がなります。 いのししやアリなどが実を食べにやってきます。しっかり守ってあげましょうね。
6月下旬:来年の苗作り 梅雨ごろ、ランナーというほふく枝が伸びて、その先に来年の苗が出来ます。 親株から数えて2番目以降の株を来年の株として育てましょう。 葉っぱの出ているところの下に土を入れたポットをおいておけば、自然に根付きます。葉が3〜4枚のときが、植え替えの適期です。 子株は、根付いてから切り離すのが、無難なようです。
7月〜8月:夏越し 結構イチゴは、夏に弱いようです。水遣りに気をつけて、枯らさないようにしましょう。
なぜなにBOX栽培編
水遣りのタイミングって?
イチゴ栽培で重要な位置を占める、水遣り。そのタイミングは微妙です。
畑に植えた場合:冬はあまり必要ありません。夏場は1日に1回あげましょう。
鉢・プランターなどに植えた場合:ホームページに準じます。
やる量は、たっぷりやってください。表面をぬらすぐらいの少しの水では、中まで水が浸透せず、先のほうの細い根が傷んでしまいます。鉢植えであれば、そこの穴から水が流れ出るぐらいやってください。
慣れてこれば、鉢を持って重さをみるだけで、水が足りているかどうか分かるようになりますよ。
これらは、イチゴ以外の植物にも大体一般的に言えることなので、覚えておきましょう。
有機肥料って何?
枯れ葉や堆肥、動物の糞など、植物や動物に関連した肥料のこと。化学肥料のような人工物ではないです。だからといって、使いすぎには注意が必要です(根の張りが悪くなります。)。
害虫の発生を防ぐには?
害虫によっていろいろな防ぎ方がありますが、基本的なところだけ。
1、風通しをよくする 湿った環境は、病気の発生源にもなります。
2、肥料をやりすぎない 栄養たっぷりの植物は、虫たちも大好物です。
3、雑草を抜く ほかの雑草で繁殖した虫が、育てている植物のところにもやってきます。
ほかにもいろいろありますし、逆のことをやらねばならない害虫もあります(湿気を多くしなければならない場合etc)。
まあとりあえずは、こまめに雑草を抜くことからはじめましょう。
何で深く植えすぎるとだめなの?
イチゴの葉が出てきている中心部分があります。そこのことをクラウンといって、イチゴの成長点です。そこを埋めるなり傷つけたりしてしまうと、悪いときには成長が止まってしまったりします。
少し浅植え気味のほうがいいですね。ただし、浅くしすぎてしまうと、今度は根の張りが悪くなるのでご注意を。
マルチングを行う意味は?
1、防寒・地温を上げる 地表の温度を上げることで、株の生育をよくするなどの効果があります。
2、保湿 乾燥しにくくなるので、水遣りの回数も減ります。
3、除草 雑草が生えにくくなります。
4、ドロ防止 実がなったとき、直接地面につかなくて、ドロがつきません。さらに、蟻などの被害も軽減できます。
何で1番目の株は育てないの?
主な理由は、親株の病気を受け継いでいる可能性が高いからです。その株が病気の温床になって、またほかの苗に移らないとも限りません。
雑学編
イチゴマスターへの道
バラ科
原産:オランダ
分類:耐寒性常緑多年草
英名:garden strawberry
学名:Fragaria×ananassa
生育適温:15〜20℃
花言葉:誘惑、甘い香り
誕生花:4月13日
今回つちのこで育てているのは、宝交早生(ほうこうわせ)という品種です。
イチゴの品種の中でも育てやすいほうで、病気にも強いです。
なんと、兵庫県の宝塚の試験場でつくられた品種だそうですよ(だから名前に「宝」の字が!)。
味も甘くておいしいイチゴです。現在は、主に東海地方で栽培されています。
〜そのほかの品種〜
女峰 |
多収性で、促成栽培などによく用いられます。 |
とよのか |
九州で主に栽培されます。独特の香りがあります。 |
アイベリー |
大きい実がなります。愛知県原産。 |
さちのか |
とよのかとアイベリーの交配種。酸味が少ないそうです。 |
ワイルドストロベリー |
ハーブティーにするそうです。まあ、日本でいう野イチゴなんですけどね。 |
ベニバナイチゴ |
名の通り、観賞用の赤い花の咲くイチゴです。実もなるそうですが…おいしいんでしょうかね? |
四季なりイチゴ |
真夏と真冬以外は、実のなるイチゴです。ちょっと欲張り!? |
〜イチゴの種ってどれ?〜
赤く実ったイチゴ。当然植物なので、種が出来るはずです。
もちろん、いつも食べている甘いところが種ではありません。あれは花托。花のつく根元の部分です。
じゃあ、あのつぶつぶは?それも惜しい。あれが果実です。
タネは、あのつぶつぶの中にあります。つぶつぶは痩果といって、果実がほとんど退化してしまった状態なのです。
その分、花托が発達しているんでしょうかね。
〜イチゴの開花には条件がある〜
春になると花を咲かせ、身を実らせるイチゴ。
それには、こんな条件が関係しているのです。
☆一度寒さにあわせなければならない
チューリップの球根を9月ごろに冷蔵庫に入れておいて、開花時期をずらすことがありますよね。
そんな感じで、植物は寒さに反応してつぼみを作ります。
イチゴの場合、5℃以下の低温に2週間合わせることによって、花が咲く芽がつくられます。
☆日をだんだん長くしていかなければならない
もうひとつ大事なのが日照時間。
長く日に当てることで、花芽がつくられてきます。
〜イチゴの栄養価〜
イチゴの約90%は水分です。
一番注目すべきなのはビタミンC。ホウレンソウよりも多く含まれています。
糖分は、7.5%と、あまり多くありません(枝豆よりも少ない!)。
アントシアニンもはいっていて、これは活性酸素を抑制してくれます。
抗ガン効果の認められているものも含まれているようです。
〜コンパニオン・プランツ〜
コンパニオン・プランツというものを知っていますか?
人間でも、友達同士気が合う・合わないがあるように、植物にも相性があるんです。
イチゴに関しては、ホウレンソウ、ボリジ(紫の花を咲かせるハーブ)などがコンパニオン・プランツです。
せっかくなら、近くに植えてあげましょう。
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